踊ることが好き

基本的に踊ることが好きな彼女は、もちろんディスコへも行く。
モダンバレエとは踊りのスタイルが全々違うけれど、体を動かしているだけで、彼女は楽しいという。
よく行くお店は横浜で、なかなか渋くて好みだ。
あくまでも踊りを楽しむために、彼女はディスコに行くのである。
ナンパなんて言葉は、彼女の辞書にはない。
最後に、近い将来、サルをベッドにして一緒に踊りたい、と妙な夢を語ってくれた。
日本はまだ春を迎えたばかりである。
東京で夏しか知らない女がいた。
その女の素性はわからない。
夏好きと女は云うその女は、日本の夏が嫌いらしい。
その女の好きな夏というのは、サイパン、グアム、モルジブ、バリなどを指すらしい。
女が云うことには、その地は夏だという。
女は夏の似合う場所を追いかけていた。
海に囲まれ、夏を味わうためにボディを夏に馴染ませるため、夏を追いかける女だった。
夏を感じさせてくれる島々に光り輝く砂浜で微笑むために、プールサイドでカクテルグラスをかたむけながらだ。
夏に微笑むために日本にオサラバした女は、南の島々へ追いかけた。